前の記事でAppSheetの基本概要を理解しました。
本記事では、その仕組みを使って「具体的にどんな業務アプリが作れるのか」を事例ベースで解説し、活用イメージを明確にします。
AppSheetで解決できる主な業務領域
AppSheetの真価は、特定の部署や業務に特化した、「かゆいところに手が届く」カスタムアプリを素早く作れる点にあります。主に以下の業務領域で活用されています。
1
データ収集・報告

現場での情報入力やチェックリストの作成。
2
管理・台帳

資産、在庫、顧客情報などの一元管理。
3
ワークフロー・承認

申請や承認プロセスをデジタル化。
4
現場業務の効率化

地図やカメラ機能を使った外出先での作業サポート。
AppSheetで作成できるアプリ
AppSheetによるアプリ開発のプロセスは非常にシンプルです。
| 分野 | 作成できるアプリの例 | AppSheetの活用機能 |
|---|---|---|
| 営業 フィールドサービス | 営業報告アプリ 顧客訪問記録 | GPS連携、写真添付、 オフライン入力、地図表示。 |
| 管理 経理 総務 | 備品/固定資産管理台帳 経費申請 | QR/バーコードスキャンによる検索、 承認ワークフロー、 データ検索(Table/Deck View)。 |
| 製造 倉庫 | 在庫入出庫アプリ 品質チェックリスト | カメラ機能、時刻記録、 データ書き換え(アクション)、 データのリアルタイム同期。 |
| 人事 教育 | 社員名簿アプリ 研修参加記録 | データ連携(Google Sheets)、 メール送信(Automation)、 名刺の読み取り。 |
AppSheetの高度な「できること」
AppSheetは単なる入力ツールではなく、高度な自動化や連携機能を持っています。
- Automation(自動化)
- 特定の条件を満たした際(例:在庫が〇個を下回った時)に、関係者へ自動でメール通知を送る。
- 日報データが入力されたら、自動でPDFレポートを生成し、Google Driveに保存する。
- AI機能(オプション)
- 画像認識を利用し、撮影された写真からテキストや構造化データを自動抽出する。
- 外部サービス連携
- APIを通じて、SlackやTwilioなどの他のビジネスツールと連携し、業務プロセスを自動でつなぐ。
まとめ
AppSheetは、データ連携、多彩なビュー、自動化機能により、多岐にわたる業務アプリを迅速に作成できます。
多くの「できること」がある一方で、AppSheetにも制約はあります。次は、利用を検討する上で重要なメリット・デメリットを確認しましょう。
